吉見百穴 エメラルド色のヒカリゴケ
今日は埼玉県東松山にある吉見百穴と呼ばれる遺跡へ。最寄りの東松山駅までは池袋から東武東上線で約一時間。最近は近県の観光地にふらっと行くことが多いなぁ。
バスを待つのが面倒だったのでタクシーで。"よしみひゃっけつ"までと運転手に伝えたら、"よしみひゃくあな"ですね。と訂正された。ほぉ、そう読むのか。市野川岸にはぽつぽつと赤い曼珠沙華(彼岸花)が咲いてた。もう秋ですな。
駅から5分ほどで到着。入場料は300円。PASMOでは払えない。
異様な光景だ。おもしろい。写真にはなるべく人が写らないようにしているけど、実はけっこう人がいた。たくさんの子どもが走り回っていた。確かに僕が子どもだったらここで遊ぶのは楽しそうだ。文化財を遊び場にするというのもどうかとは思うけど。
岩山の中は軍需工場跡。どうなっているのだろう。
洞窟マニアにはたまらないんじゃないかな。空気もひんやりしている、というよりちょっと寒いくらいだ。
足下はこのようにでこぼこしているので何度も躓いた。注意。
外に出て岩山を登っていくと東松山市が見える。
人、いるんですかね。
なんかちょっと怖いんですよ。夜とか絶対怖い。
お待ちかねのヒカリゴケ!と思ったらまさかの太い金網。一応覗き穴はある。
美しい金緑色。想像してたより光って見えた。湿気の多い季節が見頃なのだそうで、秋の長雨の後を狙って訪れたのは正解だったかな。ヒカリゴケは自ら発光しているわけではなく、表面にレンズ上細胞と呼ばれる細胞があって、光をよく反射するため発光しているように見えるらしい。この綺麗な緑色もこの細胞表面に含まれる葉緑体によるもの。
このヒカリゴケは1科1属1種の単型分類で、何かの植物の仲間というわけではないそうだ。ほかのコケ植物とは類縁ではないんだろうか。興味深い。ヒカリゴケは現在、準絶滅危惧(NT)種になっている。
滞在時間は1時間弱くらい。内部は入れない所も多いためそこまで時間はかからない。さて、帰ろう。
行きは川の方をずっと見ていて気が付かなかったんだけど、帰りに怪しげな場所が目に付いた。後で調べてみると、この岩山を掘り抜いてホテルにしようとしていたらしい。廃墟(?と呼べるのかは微妙だけど、遊具が不気味で夜は怖いのではないだろうか。昼間でも既に怖い。
あらかじめ歴史などを予習してから訪れるとより楽しめるはず。平野で自生するヒカリゴケは極めて貴重らしいので是非見るべき。吉見百穴からの帰りに川越で下車して小江戸観光するのも良いかもしれない。
(ILCE-7M2 + SEL55F18Z)